憲法記念日をよそにサイクリングと洒落たつもりだが、実は孫にねだられて買ったスピードメーターとウオッチ+方向器付自転車の試運転でした。私の自転車は中国製のサビ車で漕ぐとキーキーと音を立てていたが、途中で引き返す様子がない事に諦めたかその音がしなくなった。孫の新車は、快適の様子でニヤニヤして後ろを付いて来ている。海辺のロードは、気持ちのよい風でしばらく感じてない磯の香が脳を洗って行く様だ。若い頃、釣りをした場所もそのままで懐かしさに当時の面々が浮かび、議論した「磯の香と潮の香とどう違う」を思い出し、結論が出ずにいる事に苦笑していたら、後ろでガシャンと音がして停めて振り返ると例の孫が標識の柱に衝突して自転車の脇に立っているではないか。TAX込みの二万一千円がパーかと思って近づいたら大事に至った様子はない。「どうしたの?」と訊いたら、判らない。と「前方不注意だよ、何やってんだ前をちゃんと見て走れ。」と言ったら、ニヤリと笑っていた。何か自分の心を見透かされた気分である。あの当時は孫と二人でサイクリング等思いもしなかっただろう、変わらない風景と磯の香に時の流れを悟る以外に考えることはなかった。 ボス